白泉社
恋にもいろんなカタチがある――カーラ教授流の「ちょっぴり変わった」4つの恋のお話が待望の単行本化!
ほのかな恋を育てる主人公たちに、カーラ教授の絶妙なツッコミが痛快!
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
絵柄の変化に耐えられるなら, 2006/8/14
レビュアー:
ニシータ - レビューをすべて見る
初めて川原氏の作品に触れたのは、20年くらい前だったでしょうか?
大好きだった先輩から貸してもらいすっかりはまってしまい、全巻揃えたものでした。
今回の作品は前作の「ブレーメンU」とは、一線を画すモノでとても懐かしい雰囲気の漂う物でした。
現在公開中の「笑う大天使」とも少し異なる感じを受けたのは、やはり現代を舞台にしているからでしょうか?
今まで、川原作品に接していない人には星★★★★★のお薦めです。
従来からのファンの方は、絵柄の変化(特に眼のタッチの違い)を受け入れられるかで評価が分かれる所でしょうか。
僕は、初めて観た時CGかいなと感じました。
でも、大好きな作家が寡作とはいえ新作を出してくれるのはとても嬉しいものです。
このシリーズは連載中ということなので次を楽しみにしています。
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4つの読みきり, 2006/8/11
レビュアー:
リーマンですが何か? - レビューをすべて見る
昔好きで読んでいた川原泉。ブレーメンがイマイチだったので
遠ざかっていたのですが、これはナカナカよかった。
変に小難しいことを織り交ぜようという悪いクセがほとんど
出ておらず、彼女のコミカル&ホンワカ感が全体に漂っています。
4つ独立のストーリーですが、全て、ある学園の生徒の出来事なので
後半作品にはそれまでの登場人物がチョイ役で顔を出します。
しかしなぜ少女マンガ家はホモものに走るのだろう。
面白ければいいんだけど、あえて言うとこの話が一番面白くなか
った。全体としてはオススメ。
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気遣いのひとびと, 2006/8/3
レビュアー:
ショートカット - レビューをすべて見る
久しぶりの現代で舞台が学校。登場人物たちは皆「気遣いのひと」です。
そしてその気遣いは依頼心や責任転嫁からは生まれてきません。それは各々の気持ちが自立していないとできないことです。自立しているということはどんな大きさであれ自分の荷物を自分で持っているということです。
川原ワールドでは人々は皆、自分で荷物を持ってるのです。 このレビューは参考になりましたか? (このレビューについて報告する)
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「らしい」一冊, 2006/7/25
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n2 (長崎県) - レビューをすべて見る
やや、今風に絵を改造しようとしたところを感じるものの、確かにコレは川原泉でした。
昔好きだった、という人もそのままの感覚で読めるんじゃなかろうか。
ちょっと変な人たちが、ちょっとしたきっかけで知り合って、関係が変化していく経過の丁寧さと、のほほんとした空気が持ち味。
どんな問題もあくまで当人たち同士のことで、ケースバイケースである、というのが氏の作風なので、安心して読めるし、笑えます。
また(昨今の)マンガに比べると文字、モノローグが多いのも特徴。
その主がキャラであったり、語り手(筆者?)であったりするのも面白い。
特にお気に入りは「真面目な人には〜」なのだが、なにがいいかって、キャラの顔の崩し方が良い。
絵的にはかなり崩れるのだが、キャラを見失うことがないのはさすが。味わい深い。
全編に漂う緩さが心地よく、癒される。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
絵のタッチは変わっても、やっぱりおもしろい。, 2006/7/24
レビュアー:
ひえぴた - レビューをすべて見る
川原泉の最新作。
久々に川原ワールドに触れて、やっぱりこの人の漫画は根底に痛烈な風刺が効いていて面白いなと思った。
今回収録されている、どの話も恋愛が主題。
高校で生まれた「fall in love」な話が収録されている。
「レナード現象には理由がある」は、超エリートの男子と、ちょっと間の抜けた癒し系な女子の心のふれあい。
頭が良くて、スポーツが出来て、容姿も優れてて、健康で、何もかもに恵まれたと思われる少年は、人を思いやる心が欠けていた。
これを補ってくれるほんわか少女。
最初は彼女を馬鹿にしていた少年も彼女の良さがわかって、惹かれていく。
他3編のカップルの話が収録されている。
どれも変にドロドロしていない。それぞれちょっと変わった、だけど素朴な少年少女が出会った恋。
灯台下暗し、シアワセは身近にある的なほんわかしたお話。
人生(人間)大切なのは何だろうと、考えさせられた。 このレビューは参考になりましたか? (このレビューについて報告する)
19 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
新境地を開拓。, 2006/7/13
レビュアー:
りどけらし - レビューをすべて見る
一応、進学校に通う少年少女の恋愛ものだけども、どちらかというと社会派漫画だと私は思いました。(少女虐待問題とか性差別とか)
表題作は、不思議パワーを授かった理由はもっと非現実的でもよかっと思う。
けれど、他人を助けることのできる力を持っていても驕る事無く、挫折を味わっても劣等感に悩まされても明るく前向きに生きている主人公(とその家族)の姿には感動しました。
特に良かったのは、「真面目な人には裏がある」。普段から性別や外見で人を見てしまう(偏見が強い)自分に気づかされた。
人間とはベン図で分類できないものなんだよなあ、と改めて思いました。(非現実的に見えて、こういう方が現実味がある)
それに関係して、親友草壁さんや魔性の少年など個性の強いキャラクターが多く、その辺も読んでいて面白かった。
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